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住宅街の白い家、インナーガレージには青い外車が置かれています。
玄関を上がると、全館、古民家のような落ち着いた佇まい。格子細工の建具、階段下の収納など、和テーストを取り込み、さらに2階のLDKでは、古材の重厚な柱や梁が目に入ります。
「なぜか古民家の雰囲気に、心が安らぐんですよ」と施主のNさん。
設計をアトリエ塊の林秀司氏に委託し、このN邸は、2008年3月に竣工しました。和モダン風の住まいです。
Nさんが家づくりを思いたったのは、5年前のこと。次男が生まれ、広いところに暮らしたいと考えたのがきっかけです。それまでは近くの賃貸マンションにいらっしゃいました。実家が注文建築だったこともあり、家づくりに際して、建売やハウスメーカーは一切考えなかったといいます。
建築家の林氏との出会いは、『ガレージライフ』という雑誌で見たのが始まりだとか。車が趣味のNさんにとって、インナーガレージを設けるというのも、今回のポイントのひとつだったからです。
またユニークな点として、古材を使いたいという要望が出されたこと。Nさんは、8年前に古民家再生の雑誌記事がきっかけで、日本民家リサイクル協会に加入し、見学会にも参加されたそうです。
一方、林氏は、「私にとって、古材を組み込んだ家づくりは初めての経験だったので、慎重に検討をすすめました。しかし、Nさんと一緒に行った新木場の古材専門店は品揃えが豊富だったので、めぼしい柱を見つけたとき、これはいけると確信しました」と、当時を振り返ります。
林氏による基本プランは、2階をLDKとして、家の中心としました。奥様の家事動線を考慮して、お風呂場、洗面、洗濯機置き場、物干しテラス等、2階ですべて完結します。またロフトには多目的スペースとキッズルームがあり、子どもたちの気配を感じられます。一方1階は、主寝室、ご主人のホビールーム、収納スペース、インナーガレージと続きます。
また、自然素材を多く使っているのも特徴です。息子さんがアトピーやぜん息を患っているため、身体に優しい気配りをしたかったとNさんはいいます。壁のクロスは化学物質を含まない塗料を使用。床のナラ材にはドイツの植物性の塗料。古材には蜜蝋ワックスを塗りました。2階とロフトの間には、30㎜の無垢の杉板で、床天井としました。杉板の調湿効果があるのでしょうか、実際に住んでみると家の中がからっとしていて快適だとNさん。
古い柱や梁による個性的な家でありながら、住む人の心地良さも考慮されたN邸。和モダン住宅における、ひとつのスタイルといえそうです。
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